26Jan

『长篇故事・2ch』我和宅与公主殿下(二十八)

时间: 2017-1-26 分类: 我和宅与公主殿下 作者: 鹳

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语言:   大陆 港澳 台湾

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358 名前:70 ◆DyYEhjFjFU   sage 投稿日:04/10/11(月) 16:54:11

ホテルに到着してフロントで名を告げると

なんだかやたらそれっぽい金属にルームナンバーの刻まれたタグ付きのキーを渡された。

先に部屋で待っててほしいということだったけど

フロントのピカピカの黒の大理石の床を横切って

入り口が見渡せるロビーのソファに腰を下ろした。

一時間近く待ったかな。

フロントに近づく見慣れた人影。

到了宾馆,说出名字之后

前台把一串刻着房间号码的钥匙交给了我

说想让我先在房间里等一下

我横穿过前台闪闪发光的大理石地板

坐在了从入口处可以一览无余的大厅沙发上

大概等了一个小时吧。

一个熟悉的身影走近了前台。

 

想像してたよりも手荷物は少ない。

銀色の髪留めが後ろ頭にくっついてた。

ぼくはすっと立ち上がって

エレベータホールに向かう彼女のあとを追った。

まったく気づいていない。

エレベータが到着して乗りこむとき、ぼくは彼女の視界を避けて背後にまわりこんだ。

行李比我想象中要少

银色的发卡紧贴在脑后

我刷地站起来

紧跟走向电梯的她的身后

她完全没注意到我。

电梯到了,坐上去时,我避开她的视线绕到了她背后。

 

 

目的のフロアのボタンを押す彼女。広いエレベータの中はぼくらだけだった。

「おかえり」とぼくは言った。

静かな恐怖に襲われて反射的に正面のドアにぶつかる彼女。

くるっと後ろをふり返ったとき目が合った。

その瞬間彼女の顔がほころんで、それから涙ぐんだような表情に変わった。

ぼくの首に腕を回す彼女。

彼女が泣きそうになっているのは再会できた喜びからだと思ってた。

彼女はぼくにしがみついてこう言った。

「カナが帰ってこないよ」

她按下了目的楼层的按钮。宽大的电梯里面只有我们俩

「欢迎回来」我说

被静寂的恐怖袭击,她下意识的撞向了正面的门。

猛然回头的时候对上了眼睛。

那个瞬间她的脸绽放开来,然后变得泪眼汪汪

用手臂环住我的脖子

我以为她那一副要哭的样子是因为能够再会的喜悦

但她用力抱紧我说

「加奈她没回来」

 

359 名前:70 ◆DyYEhjFjFU   sage 投稿日:04/10/11(月) 16:55:53

ホテルの部屋は広くて、ぼくらはその広さをもてあました。

贅沢な調度品。でかいベッド。

そのぜんぶがぼくらには不釣り合いだった。

カーテンを開けると一枚の大きいガラスがあって

そこから渋谷の夜景が見渡せた。

渋谷の街は昼間みたいに明るくて、その光が部屋の壁に反射して

入り口のドアあたりに深い影をつくってる。

宾馆的房间非常的大,对我们来说实在是大过头了

奢侈的家具,巨大的床

那全部都与我们不相匹配。

拉开窗帘,眼前是一块超级大的玻璃

从这里能一览涉谷的夜景

涉谷的街道像是白天一样明亮,那光芒反射在房间的墙上

在入口的门上照射出非常大的阴影。

 

 

明かりを消したまま部屋の隅にまるまってその暗がりに腰を下ろす彼女。

ぼくはあの綺麗なライオンみたいな女の子を思い出してた。

しなやかな体。俊敏そう。どんな声だったかはもうわからない。

彼女は何も言わなかった。

ただぼくにしがみついて震えていた。

彼女の髪にぶらさがった銀色の髪飾り。

それはよく見ると安っぽい一枚のブリキのような金属で

インドの象の神様が切り絵みたいに刻まれてある。

きっとデリーあたりで拾った彼女の言うかわいいモノなんだろう。

关了灯,她蜷缩在房间角落在那黑暗中坐下

我回忆起了那像美丽的霓虹灯一样的女孩子。

柔软的身体。很灵敏。声音是怎样的已经想不起来了。

她什么都没有说。

只是紧搂着我颤抖着。

垂在她头发上的银色发饰

那是一枚仔细看的话就像是白铁一样的廉价金属

上面刻着印度的象的神灵

肯定是在德里找到的她所说的可爱的东西吧。

 

 

彼女の髪を束にしてなんとかまとめてあるけど

髪留めとしては頼りない。

彼女が横になって寝返りをうてば折れて曲がってしまいそうだ。

ぼくの知らないインドの街。

オタがよこした画像の数字に従って彼女は動いたんだろうか。

折れ曲がったデリーの夜の闇。

そこにひっかかってカナが帰ってこないって意味なんだろうか。

虽然把她的头发束了起来

但作为发卡不太可靠。

似乎只要她躺下就要弯曲折断了

我所不知道的印度的城市

她是遵照宅给我的图片上的数字行动的么。

歪曲的德里,夜晚的黑暗

然后与此相关联的,加奈没回来到底意味着什么呢

 

360 名前:70 ◆DyYEhjFjFU   sage 投稿日:04/10/11(月) 16:56:50

ぼくはなにも訊かなかった。

しばらくして彼女はようやく、ただいまと言った。

すごい会いたかったとも言ってくれた。

彼女はバッグをがさがさとひっかきまわして

綺麗に包装された万年筆でも入ってそうな長方形の箱と

いろんな種類のタバコの詰め合わせを取りだし

我什么都没有问。

过了一会儿她终于说出,我回来了。

她翻着包

拿出像是放着钢笔一样包装得很漂亮的长方形盒子

和装着多种烟草的混杂装

 

お土産だと言ってぼくに渡してくれた。

クラッカーみたいだったりチョコレートかあめ玉みたいな

派手でかわいいパッケージ。

とてもタバコには見えない。

彼女は長方形の箱の方は、まだ開かないでほしいと言った。

開くべきときが来るから、と言った。

ぼくは素直に頷いて、彼女の手を握る。

递给了我,说这是礼物。

像是咸饼干,巧克力的糖球一样的

花哨而又可爱的包装

真的看不出来是烟草

长方形的盒子,她说还不想我打开

该打开的时候会来的,她说

我坦率的点头,握住她的手

 

ベッドに誘ったのはぼくからだった。

深夜近くに雨が降り出して

ぼくらはベッドを抜けだし雨に霞んでゆく渋谷の街をぼんやり眺めた。

そのときだったかな彼女がおかしなことを言いだしたのは。

「ヒロってさ、映画とか好き?」

「うん。ふつうに好きかな」

「ストーカーって知ってる?こわい映画。観た?」

先邀请到床上的是我

深夜时外面下起了雨

我们离开床上,心不在焉地眺望着烟雨朦胧的涉谷街道

是那时吧,她说出那番奇怪的话的时候。

「弘,喜欢电影吗?」

「恩。算是挺喜欢的吧」

「听过stalker吗? 恐怖电影。看过么?」

 

361 名前:70 ◆DyYEhjFjFU   sage 投稿日:04/10/11(月) 16:57:59

だしぬけになんだろうと、いぶかった。

そのタイトルから連想するのはふつう犯罪のそれだけど

彼女がパッケージの写真を描写しはじめたときに

それが何かわかった。

タルコフスキーのそれだ。

ぼくは頷いただけで詳しくは話さなかった。

不思議な映画だね、とだけ言った。

冷不防的,我很诧异。

从那个标题能联想到的一般是犯罪的那个

但当她开始描写封面的照片时

我知道了那是什么

塔科夫斯基的那部

我只是点头没有详细说。

只是说,很不可思议的电影呢。

 

彼女がその映画について何か話したそうだったし

その内容が映画好きのもったいぶった感想なんかじゃないことは推察できる。

彼女は小さな指先でガラスをつつき

なにか絵でも描くようにさっと滑らせた。

「雨」と彼女は言った。

あの映画の中にもたくさんの水が使われてる。

指先にはたくさんの水滴があった。

彼女はガラス越しにとんとんと、

流れ落ちる水滴を爪先でつついていた。

她对于那个电影好像想说什么

我能猜到她想说的不是装作喜欢的感想

她用细细的指尖轻轻划过玻璃

仿佛在画着些什么

「雨」她说

那电影中也用了许多的水

指尖有许多的水滴

她隔着玻璃,咚咚地

用指尖不断戳着流下的水滴

 

今日書いてるときに流れていた曲

レッドホットチリペッパーズ/RedHotChiliPeppers 「californication」

今天写文章时放的曲子

RedHotChiliPeppers 「californication」

 

426 名前:70 ◆DyYEhjFjFU   sage 投稿日:04/10/13(水) 19:22:32

彼女はその映画をどこで観たんだろう。

もう古いし、それにかなりカルトだし。

どう考えても彼女が楽しめるような心温まる物語じゃない。

ところが彼女の話を聞いていると、観たのは一度だけではなかったみたいだった。

その記憶はぼくよりも鮮明で、彼女の話で思い出したシーンもあったくらいだ。

「どこで観たの?」

「インド」ぽつっと彼女は言った。

「へぇ。劇場公開なんてしてるんだ。すごいな」

她在哪里看的那个电影呢

已经挺老了,再说也相当恐怖

怎么想都不是能让她开心的温暖故事

但听她的语气,似乎看了还不止一遍

那个记忆比的我更加鲜明,通过她的话甚至让我回想起了几个场景

「在哪儿看的?」

「印度」她忽的说

「诶。有在电影院里面放吗。真好啊」

 

彼女は違うと首を振った。そうじゃないの。

ビデオ機材と観客席を備えたバーみたいなのがあって

劇場公開の少ない海外作品ばかりをずっと流してる。

インドの人ってね、映画が大好きなの。

ヒロは驚くかもしれないけど、インドにはクラブだってあるし

ミニスカートの女の子だっていると言った。

「ストーカーっていう案内人がいて、ふたりのお客がいて

她摇着头说不是。

是有放映设备和观众席的类似于酒吧一样的地方

总是放一些很少在影院放的海外作品

印度的人们啊,最喜欢电影了。

弘可能会吃惊,印度也有俱乐部

说还有穿着超短裙的女孩子

「一个叫做潜行者的向导,以及两位游客

 

ものすごく危険なゾーンに入っていくでしょ。

ゾーンのまわりには警官がいっぱい。軍隊だっけ?」

どっちかは忘れた。

「だね。入っていった人たちはまず帰ってこない。

運がよければ何かを持ち帰れるんだけど」

「そう。みんな帰ってはこないの。カナみたいに。みんな死んじゃう」

そこまで話してようやくぼくは気づいた。

彼女は案内人よって導かれるツアーの客人だ。

その危険な旅の参加者に自分をなぞらえようとしている。

 进入了非常危险的区

 那周围有很多警察,或是军队?」

忘记是什么了。

「是呢。进去的人就回不来了。

 虽然运气好的话可以带出些什么」

「恩。大家都回不来了。就像加奈一样。大家都死了」

到这里,我终于察觉到了

她就是向导引导旅行的客人

把那场危险的旅行的参加者比拟成了自己。

 

427 名前:70 ◆DyYEhjFjFU   sage 投稿日:04/10/13(水) 19:24:00

観客の心境は複雑だけど、映画の内容は単純だ。

ゾーンって名付けられた場所、ブラックボックスがあって

そこは国が封鎖している。そこが何なのかは誰にもわからない。

そこに忍びこんで生還したやつは財宝を山ほど手にいれている。

巨万の富。

だけどゾーンに無数に転がっている無惨な死に、

見合うのかどうかはぼくにはわからない。

观众的心情虽然复杂,但电影的内容很单纯。

被称为区的地方,有黑匣子

那里被国家封锁着,谁也不知道那里有什么

在那里生还的家伙都得到了山一般的财宝

无数的财富

但无数人倒下悲惨地死去

是否值得我无从得知。

 

彼女がまわりくどいやりかたで

ぼくにそんな話をするのはなんとなくわかった。

きっとその映画をビールでも飲みながらたまたま観たんだろうな。

暇つぶしも兼ねて。

どこの誰とも知らないやつを待ちながら。

で、彼女は震えあがった。

ゾーンの観光客と自分を重ねあわせた。

いつかは自分もああなるんだと。

隐约能够明白

她以婉转的方式对我那么说

那个电影肯定是她喝着啤酒偶然看到的吧。

连带着打发无聊

等待着哪里的不知道是谁的家伙

然后,她颤抖着

把区的游客与自己重合

说有一天自己也会变成那样。

 

 

こんな話を聞かされてるのにぼくはなぜか冷めていた。

たぶんあのフロッピィに触った夜から

なんとなく気づいてたんだろう。

彼女は嘘をついた。

あのフロッピィの中身はこれ以上ないくらいヤバイ。

財宝のうわさ話とデリーって名の迷宮の地図。

そこへの片道切符。

不知为什么,明明听到了这种话,我却很冷静

或许从那个触碰光盘的夜晚开始

就隐约的察觉到了。

她说了谎

那软盘里面的内容一定危险到不能再危险

财宝的传闻和名为德里的迷宫的地图

通往那里的单程票

 

429 名前:70 ◆DyYEhjFjFU   sage 投稿日:04/10/13(水) 19:25:06

彼女はインド門とローディ庭園で

同じ男を見かけたと言った。

彼女はそこでは観光客だった。

日本製デジタルカメラをぶら下げ、日焼け止めもばっちりに

日本からはじめてやって来た、ペダルタクシィと土産売りのいいカモ。

観光客がたまたま同じコースを辿ることはよくあるじゃないのかな。

她说在印度门和洛迪庭园

看到了同样的男人

她在那里是游客

挂着日本制的数码相机,防晒霜也涂得很好

从日本第一次来的,三轮踏板车和土特产的冤大头

游客偶然到达了同样的路线不是经常有的事么

 

 

彼女は首を左右に振った。

これはちっとも楽しいことじゃない。

男はインド人でクルターを着ていた。下はデニム。

どうもしっくりこない。目の前の風景に安心できるような自然さがない。

背筋が凍りついたと彼女は言った。

パスポートを作り直さなきゃ。髪型も違えて…

そこまで言って急に黙りこみ

甘えるみたいにぼくにもたれかかった。

她左右摇了摇头

这一点也不好玩

男人是个穿着库尔塔(Kurta)的印度人 。下面是牛仔裤

一点也不搭。眼前的风景没有可以让人安心的自然感

她说冷汗都出来了

要重新制作护照。发型也要变…

说到这里她突然沉默了

像是撒娇一样靠在我身上

 

 

彼女を抱きしめて髪に触れると

彼女の唇から漏れるぶっそうな話が、まるでお伽噺みたいに聞こえる。

お伽噺の残酷さが、お話の中では正義にすり替えられるように

彼女の口調はあっさりぼくを落ち着かせる。

「カナへいきかなぁ」

目を閉じたままそう言った彼女は

すぐに寝息をたてはじめた。

よほど疲れてたんだろうな。

抱住她抚摸她的头发

从她口中漏出的危险的故事,听起来就像是童话。

像是童话里的残酷,在故事里被正义所代替那样

她的语气让我平静下来

「加奈不会有事吧」

她闭着眼睛说着

马上开始发出了呼吸声

她一定相当累了吧。

 

今日書いてるときに流れていた曲

ベンフォールズファイブ/Ben Folds Five 「whatever and ever amen」

今天写文章时放的曲子

Ben Folds Five 「whatever and ever amen」

 

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鹳

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Comments
已有 3 条评论 新浪微博
  1. [t狂汗]她们究竟遭遇了什么….

    1月27日 03:47来自新浪微博 回复
    • 匿名

      印度吗,你懂的。

      1月27日 15:54来自iPad 回复
  2. 加奈是酒吧里那个女孩?

    1月26日 22:00来自iPhone 回复
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