13Sep

『网络小说』Jobless・Oblige(四)

时间: 2016-9-13 分类: Jobless・Oblige 作者: r13l

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语言:   大陆 港澳 台湾

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2章 奴隷市場の悪を裁け

2章  制裁奴隶市场的邪恶

4話 過去の親友

第4章 过去的亲友

■ ■ ■

 

 パックスはやる気に満ちた、賢い男だった。

 数学にしても、魔術にしても、全て理論的で、理解が早かった。

 経済学や領地経営学に強い興味を示しており、そうした授業での彼の発言は実に独創的で、理にかなっていた。

 僕や彼を見下し、無視していた他の貴族の子供はもちろん、先生すらも目を見開くほどに。

帕克斯是一个充满干劲,聪明的人。

数学也好,魔术也好,所有的理论都能很快的理解。

他对经济学还有领地经营学表现出很强的兴趣,在这些课上,他的发言非常有独创性,还很有道理。

不光是我还有小瞧他、无视他的其他贵族的孩子们,连老师都会为他的发言感到惊叹。

 

 その上、彼は言語を三種類も扱えた。

 中央大陸の人間語、ベガリット大陸の闘神語、大森林の獣神語だ。

 さらに今は海神語を学んでいるという。

而且,他还会三种语言。

中央大陆的人类语,贝卡利特大陆的斗神语以及大森林的兽神语。

而且现在还在学习海神语。

 

 ちなみに、僕が扱えるのは人間語と魔神語だけだ。

 母は他の言語も色々と教えようとしてくれたが、身につかなかった。

 魔神語が身に付いたのは、身近に魔族が多かったからだろう。

 師匠も魔族の血が流れているし、叔母の結婚相手も魔族だ。

 とはいえ、その魔神語も、現状はほとんど使ってはいない。

顺便,我会的只有人类语和魔神语。

妈妈还想要教我其他语言,但是我却没有学会。

会魔神语也是因为身边有很多魔族的朋友。

师父的身上也混有魔族的血,伯母她的结婚对象也是魔族。

话说如此,现在我连魔神语也几乎不用了。

 

「そんなに学んでどうするんだ?」

【你学这些有什么用?】

 

 そう聞くと、彼はこう答えた。

我这么问他时,他是这么回答的。

 

「将来、領地を経営することになった時に、人間語のわからない魔族や獣族と会うことも多いと思うんだ」

「経営するなら、通訳を雇えばいいんじゃないか?」

「通訳を雇う時にも、そいつが正しく言葉を扱えるかどうか、確かめる必要があるだろう?」

「それは、別に君がやる必要はないんじゃないか?」

「いいや、僕がやらなきゃいけないんだ。なにせ僕には、味方が少ないからね」

【将来在我经营领土的时候,应该会和很多不懂人类语的兽族还有魔族的人会面吧】

【既然要经营领土的话,那雇个翻译不就行了吗?】

【你雇佣翻译的时候,不是也有必要确定他翻译的话是否正确吗?】

【那也没必要由你自己来吧?】

【不行,这个我必须得自己做,毕竟我的“同伴”很少】

 

 彼はあまり身の上を語らなかった。

 わかるのは、彼が王竜王国の出身で、母親が他の貴族にあまり良く思われていないらしいということ。

 そして、彼自身も、あまり良く思われていないということ。

 疎まれ続けた結果、彼は数少ない味方である母や教育係の男とも引き離され、このアスラ王国の王立学校に留学という名目で送られてきた。

 彼との会話をツギハギして推測し、そこまではわかった。

他并不太谈论自己的身世。

我只知道他来自王龙王国,他的母亲和其他贵族关系好像并不太好。

以及他自己也一样。

被疏远的结果,就是他被从少数站在他这边的人——他的母亲还有负责教育他的男人那里分开,被以留学的名义送到了阿斯拉王国的王立学校。

从和他的对话中得到的信息,我只能推测出这些。

 

「でも、海神語を習う必要はないだろう? 彼らは地上に住む人々とは、極力接触しないようにしてるみたいだし」

「あまり問題視されていないことだけど、昔から沿岸部では『彼ら』と揉め事を起こすことが多いんだ。その揉め事が発展し、戦いになり、無駄な血が流れたケースも多くある」

「それは、仕方ないことだろ?」

「僕はそうは思わない。後になって文献を調べると、揉め事といっても、些細なことが多いんだ。人族が知らないうちに海魚族の大切なものを汚してしまっていたりね」

「へえ……」

「話し合いができれば、すぐに解決できるような問題。でもそれが原因で村が一つ消滅したこともある。もちろん話し合いだけじゃ収まらないケースも多くあったけど、でも言葉が理解できれば、戦いまでいかずとも、落とし所が見つかったはずさ」

【但是也没必要学习海神语吧?他们好像会极力避免和地上的人接触】

【现在可能不太有人会把他们视为问题,但是很早以前常和他们在沿海地区发生争执。然后争执变成战争的案例也常有发生】

【但那也没办法吧?】

【我并不这么认为。我调查了下文献,所谓的争执大多数都是些小事。比如说人类在不知情的情况下把对海鱼族来说很重要的东西污染了什么的】

【喔……】

【如果能够对话的话,都是些很容易解决的问题。但是因为这些问题一个村子被消灭的情况也有发生过。当然也常有些问题不是靠对话就能解决的,但是只要能够理解对方的语言的话,哪怕对战争本身没什么用,但至少应该能找到妥协点才对】

 

 彼はそう言って笑った。

 僕にはあまり実感の湧かないことだが、でも説得力はあった。

 彼と一緒に言語の勉強をするほどに。

 そして、彼と一緒にする勉強は、驚くほどに身についた。

 それはきっと彼が、自分だったらどう使うか、というのを一生懸命考えながら勉強していたからだろう。

 実際に勉強したことを使うかどうかはさておき、そうやって考えながら勉強してくると、心なしかワクワクしてくるものだ。

他这么说道笑了。

我并没觉得有什么实感,但还是感觉很有说服力。

有到让我和他一起学习语言的地步。

然后和他一起学习后我发现,我很快就掌握了要点。

这一定是因为他自己很认真的边考虑,如果是自己的话该怎么去使用,边去学习的吧。

不过实际学完了之后是否会去用先放一边,但像这样边思考边学习,不知为何会有种心动的感觉。

 

 さて、そんな彼だが剣術の才能は並だった。

 幼い頃から北神流を学んできた僕には、逆立ちしても勝てなかった。

 決して弱いわけではない。

 僕と同じ北神流を学んでいて、基礎もできている。

 でも、やはりなんというか、弱かった。

然而,聪明的帕克斯在剑术方面的才能却很普通。

从小学习北神流的我哪怕倒立着,他也没办法胜过。

但并不是说他很弱。

他和我一样学习北神流的招数,基础也很扎实。

但是,怎么说呢,他还是很弱。

 

「ジーク、君は強いね」

「僕は生まれつき、腕力が強かったしね」

「神子なのかい?」

「そのレベルじゃないけど、でも似たような感じなのかな」

【吉克,你好强啊】

【因为我从小力气就很大】

【你是神子吗?】

【还没到那个程度,但是可能有点像吧】

 

 神子とは、凄まじい能力を持って生まれた子供のことだ。

 父の知り合いにも何人かいて、そのうちの一人は、やはり怪力をもっていた。

 でも、僕の怪力と、彼の怪力は大きく違った。

 僕はかなり鍛えて今の力を手に入れたが、彼は一度も鍛えたことがないという。

 そして、今になっても、僕は彼に腕力ではかなわない。

神子,即从出生时便拥有非常强力的力量的孩子。

父亲的熟人里有几个就是,其中的一个人果然拥有怪力。

但是,我的怪力和他的怪力有很大的区别。

我是因为通过长久的锻炼得到的力量,但他从未锻炼过。

并且,到现在我也没办法敌过他的腕力。

 

「それに、僕の師匠は北神なんだ。北神カールマン三世。師匠の差だよ」

「そっか。僕に剣を教えてくれた教育係も、かなりの剣の腕だけど、やっぱり本家には敵わないのかもね」

【而且我的师父是北神。北神卡尔曼三世。这是师父的差距】

【是吗。教我剑术的人也很厉害。但果然还是本家更强啊】

 

 彼は僕に剣術で負けていることを、あまり気にしてはいないようだった。

 彼は元々、争いに向いていない性格なのかもしれない。

他好像并不在意在剑术上输给我的事。

可能是因为他原本就不是那种喜欢争执的人吧。

 

 ともあれ、彼との学校生活は、楽しかった。

 思えば、彼は僕にとって最初の親友だったのかもしれない。

 魔法都市シャリーアにも仲のいい友人は多くいたけど、心の底から親友だと思えたのは、彼だけだった。

总之,和他在一起的校园生活很快乐。

现在回想起来,他对我而言可能是最初的亲友。

在魔法都市夏利亚里也有很多关系很好的朋友,但是在我的心中当作亲友人的,只有他。

 

 

 

 

 僕はパックスにつられて、真面目に勉強するようになった。

 パックスの教え方は上手で、僕はあっという間に授業の遅れを取り戻した。

 もっとも、遅れを取り戻しただけで、せいぜい成績は中の中の上といった所だろう。

 もっとも、それは学術に限ってのこと。

 武術の成績は、学年でトップだった。

 あるいは、全学年でトップだったかもしれない。

 確かめることはなかったが。

我受到帕克斯的影响,开始认真地学习起来。

因为帕克斯很擅长教人,所以我很快就把之前落下的课程补了回来。

不过,就算补了回来,我的成绩也只有中上水平。

但是,这只限于学术课程。

武术课程是年级最高位。

或者说有可能是全学年最高。

但我并没有确认过这点。

 

 僕はパックスに勉強を教わり、逆にパックスは僕に剣術を教わった。

 僕が学術のいい生徒ではなかったように、パックスも武術のいい生徒ではなかった。

 体は鍛えていたし、北神流剣術の基礎的なこともわかっているようだったが、どうにも、良くならなかった。

 彼の武術の成績は、中の中の上といった所だろう。

 もっとも、これも武術に限ってのこと。

 学術の成績は、学年でトップだった。

帕克斯教我学习,反过来我教他剑术。

就好像我不是学术方面的好学生一样,帕克斯也并不擅长武术。

身体也有在锻炼,北神流剑术的基础好像也都理解了,但是不知道为什么,就是没办法再上一层。

他的武术成绩也只有中上水平吧。

不过,这只限于武术课程。

他在学术方面的成绩,是年级最高位。

 

 僕らはつるみはじめてからも、相変わらず周囲に無視されていた。

 多少成績がよくなり、一分野において学年で一位をとった所で、それは変わらない。

 学園生活という点では、相変わらず灰色だ。

 でも一人でいた頃よりは、色づいて見えた。

 結構、楽しく過ごせていたのだ。

 パックスのお陰だろう。

从我们混到一起后,周围还是一如既往的无视着我们。

成绩多少变好了点,部分学科成了年级第一,但这改变不了什么。

学园生活这点,还是和以前一样灰色。

但是比一个人的时候,要稍微亮丽了一点。

还挺开心的。

这都多亏了帕克斯吧。

 

「今日もあそこにいかないか?」

【今天也去那边吗?】

 

 そんな親友には、一つ趣味があった。

 いや、趣味といっていいのかどうか。

 あるいは習慣とか、悪癖と言うのが正しいかもしれない。

就是这样的亲友,然而他却有一个兴趣。

不,不知道这是否该说是兴趣。

或者该说是习惯吧,可能说是恶习会更准确一点。

 

 アスラ王立学校には、十日に一度休日がある。

 生徒は校内で自由に過ごしていいが、学校の敷地の外へと出ることは禁止されている。

 というのも、問題を起こすからだ。

 王立学校は上級貴族の住む上層区と、中級貴族の住む中層区のちょうど中間にある。

 中級貴族の住む区域の外は下級貴族の住む区域、そこから出れば、あとは平民の住む区域だ。

阿斯拉王立学校每隔十天会有一天休息。

学生们可以在校内自由活动,但外出是被禁止的。

因为会引起问题。

王立学校位于上级贵族住的上层区与中级贵族住的中层区中间的位置。

中级贵族住的区域的外面便是下级贵族住的区域,从那出去,很快就会到平民区。

 

 王立学校は、様々な国からの留学生や、平民の中でも特に能力の高い者も受け入れている。

 だが、やはりというべきか、大半はアスラ貴族の子供だ。

 そして、一部の箱入りで育てられた貴族の子供が、冒険と称して平民のいる場所まで降りていくこともある。

 となれば、当然のように、問題が発生する。

 時には、生徒が死ぬ可能性もある、となれば、禁止となるのも当然だろう。

王立学校里有着从各国而来的留学生,还有平民中能力很高的人才。

但是,这么说吧,大部分还是阿斯拉贵族的孩子。

然后,其中有一部分不知世俗的贵族孩子,会把去平民区当作冒险。

若是如此,当然会发生问题。

有时,还可能会有学生死亡的可能性,所以,禁止外出也是理所应当的事。

 

 しかしながら、創立からさほど時間が経っていない学校といえども、生徒がそれを甘受するわけもない。

 数年で抜け道が作成され、休日になると生徒たちは自由に外へと繰り出し始める。

 学校も、体面上は禁止しているが、完全に阻止するのは諦めているのか、半ば放置気味だ。

但是,虽然这所学校从创立至今未过多久,但学生并没有老实地遵守规则。

仅过了数年便造出了一条小路,到了休息日学生们便会自用地通过那进出校园。

学校方面,表面上还是禁止外出,但不知道是不是放弃完全阻止学生外出,基本一直是睁一只眼闭一只眼。

 

 だからというわけではないが、僕らも抜け道を利用し、休日になると町へ繰り出した。

 校舎裏に開けられた小さな穴から外に出ると、そこはもう、アスラ王国の王都だ。

当然也并不是因为上述的理由,我们也利用小路,在休息日时外出。

穿过校舍后被挖开的小洞后,便来到了阿斯拉王国的王都。

 

 僕らが向かうのは、アスラ王国の中でも、特に暗い場所だ。

 いかがわしい場所かって?

 まあ、うがった見方をすれば、そうかもしれない。

 いかがわしい目的で行くことも出来る所だ。

我们前去的地方,在阿斯拉王国中也是特别昏暗的地方。

很不正经的地方?

嘛,深刻的来说的话,应该算是吧。

若是抱有很不正经的理由也可以去的地方。

 

 そこは王城や貴族の住んでいる区域からの排水が流される場所だ。

 平民のいる区域の中でも、特に汚く、そして臭い。

 いわゆる、スラムだ。

那里是王城还有贵族区排放污水的地方。

在平民区中也是特别脏的地方,而且还很臭。

也就是所谓的贫民窟。

 

 スラムは城壁で囲まれており、城壁には門番が立っている。

 スラムの浮浪者を中にいれるのを、防ぐためだ。

 もちろん、僕らのような身分の高い者を入れるのを防ぐのも、彼らの役割だ。

 しかしパックスは、そういった場所に侵入する術を、よく心得ていた。

 なんでも、彼の教育係は、そういったことも教えてくれたらしい。

贫民窟被城墙所包围着,城墙上有卫兵。

是为了防止贫民窟的流浪者进到城内而设置的。

当然,为了防止像我们这样有身份的人进入贫民窟也是他们的职责。

但是,帕克斯却很了解该怎么溜进这种地方的方法。

这好像是负责教育他的人告诉他的。

 

 アスラ王国王都のスラムは、キラキラとした王立学校や貴族の居住区が嘘のような場所だ。

 小さく、そして粗末な家が立ち並び、道には酒瓶を抱えつつ、ゲロの中で眠る男がいる。

 裸の子供たちが棒をもって走り回り、路地裏へと消えていく。

 かといって、誰もがみんな衣食住に困っているわけではない。

 小さな家の中を覗くと、母親と子供が、美味しそうにスープを飲みながら、笑いあっているのが見える。

阿斯拉王国王都的贫民窟,与其相比金璧辉煌的王立学校或者贵族区简直就像是童话一般的地方。

矮小简陋的房子并列排着,路上有抱着酒瓶,睡在呕吐物中的男人。

赤身裸体的孩子们挥舞着棍棒,消失在小路中。

话虽如此,没有人因为衣食住而困扰。

往那矮小的房子里看去,可以看到母亲和孩子面带笑容的坐在桌前喝着看起来很美味的汤。

 

 そこでは時折、鉄の首輪を付けられた若い娘が、身なりのいい男に連れられて行くのが見える。

 奴隷とされ、売られるのだろう。男の方が奴隷商人だ。

 娘は辛く苦しい表情か、抵抗に疲れ、諦めた表情……というわけでもなく、まあ、普通の顔だ。

 普通とはすなわち、自分が売られることを、納得した者の顔だ。

在这里,偶尔可以看到脖子上带着铁项圈的年轻女子,被衣着得体的男人带走。

是被当作奴隶卖走的吧。男人是奴隶商人。

女子并没有露出满脸痛苦、放弃了抵抗的表情,嘛,就是很普通的表情。

普通,也就是说明关于自己被卖这件事表示认同的表情。

 

 僕らは、彼らを追いかけるように、スラム内を移動する。

 スラムの住人は、身なりのいい僕らを見ると、時折何かを要求するように手を出してくることもあった。

 パックスは彼らに一瞥もくれず「何も応じちゃだめだ。群がってくるからね」と言った。

我们像是在追踪着他们一样,在贫民窟里移动。

贫民窟里的人们,看到衣着得体的我们,时不时地会像是在要求什么东西一样,向我们伸出手。

帕克斯看都不看他们对我说【千万不能理睬他们,不然都会聚过来的】。

 

 暗い路地裏を抜けていくと、広場がある。

 スラムの奥地、外からは絶対にわからないような位置だ。

 そこは熱気にあふれている。

 中央にお立ち台があり、そこには裸の人々が並べられているのだ。

穿过昏暗的小路,会有一个广场。

它位于贫民窟的深处,从外面是绝对没法发现的位置。

这里很是热闹。

广场的中央有个展台,一丝不挂的人们并排站着。

 

 

 奴隷市場だ。

 故郷のものより、幾分か規模は小さいが、間違いなく。

这里便是奴隶市场。

比起故乡的奴隶市场,规模要小不少,但毫无疑问的,这里就是奴隶市场。

 

 アスラ王国では、奴隷は禁止されてるが、それは表向きの話だ。

 ここでこっそりやってるのだ。

 そして、パックスはなぜか、奴隷市場を見に行くのが趣味だった。

 といっても、パックスは奴隷を買いにきたわけじゃない。

在阿斯拉王国,奴隶是被禁止的,但这只是表面上而已。

背地里就在这里贩卖奴隶。

然后,不知道为什么帕克斯的兴趣是去奴隶市场参观。

但他并不是去购买奴隶的。

 

「あの奴隷はかなり剣術が得手と見たね。手のひらにマメがある。君はどう見る?」

「いや、あれは剣を握って出来たマメじゃないよ。多分、農作業か何かだ、ほら、僕の手を見なよ。剣術をやるだけなら、あんな場所にマメは出来ない」

「違う流派だと、ああいうマメが出来るかもしれないだろ?」

「うーん……」

【我觉得那个奴隶应该相当擅长剑术。他的手里都是老茧。你怎么看?】

【不,我觉得那并不是握剑握出来的茧。应该是因为农务之类的,你看我们的手。要只是学习剑术的话,是不会在那种地方长出茧的】

【除了北神流之外的其他流派,可能会出现的吧?】

【唔……】

 

 ただ、品評するのだ。

 あの奴隷はどんな奴か、何が得意で、何がヘタか。

 奴隷になる前は何をやっていたのか。どんな身分だったか。

 たまに答え合わせもするが、大抵は言いっ放しだ。

只是,他会对奴隶进行评估。

那个奴隶是什么样的人,擅长什么,不擅长什么。

在变成奴隶之前是做什么的。是什么身份之类的。

偶尔我会回应他的评价,但大多数情况都是放任不管。

 

「あ、彼を見てみなよ、ボロっぽい服を着ているけど、髪や爪は綺麗だ」

【啊,你快看他,衣服虽然很破,但头发和手指却很干净】

 

 ちなみに、品評するのは奴隷だけではない。

顺便,被评价的不光只有奴隶。

 

「貴族に仕える使用人だよ。もしかすると、王族のかもしれない」

「へぇ」

「あの奴隷商人は獣族だね。売ってるのも獣族だ。でも、この辺りの人間の雰囲気とは違うね。もしかすると、どこかの盗賊団が裏切った仲間を売っているのかもしれない。アスラ王国では獣族の奴隷は高く売れるからね」

【应该是侍奉贵族的佣人吧。搞不好还是王族】

【喔】

【那个奴隶商人是兽族呢。卖的也是兽族。但是这片的人的气氛感觉有点不同。可能是某个盗贼团在卖背叛了的伙伴。因为在阿斯拉王国兽人奴隶可以卖出很高的价格呢】

 

 奴隷商人や、奴隷を購入しにきている客もまた、品定めの対象だった。

 パックスの奴隷の品評は当たり外れも多かったが、客の検分は得意だった。身分の高い客と、そうでない客を瞬時に見分けた。

奴隶商人或者是来购买奴隶的人也是帕克斯的评价对象。

帕克斯对奴隶的评价常会有偏失,但很擅长对客人的分析。身份很高的客人和并不是这样的客人看到的瞬间就明白了。

 

「パックスは、随分詳しいよな」

「母上から教えてもらったんだ。変装の見分け方、身分を偽る者の見破り方をね」

「王竜王国では、そういうことも教わるのかい?」

「いや……母上は、父上から教えてもらったんだそうだ」

【你对着些可真清楚啊】

【母亲告诉我的。区分变装的方法,看破隐藏身份的人的方法】

【在王龙王国还教这些吗?】

【不会……这些好像是父亲教给母亲的】

 

 そう言うパックスは、なんとも言えない顔をしていた。

 憧れとも、懐古とも違う、複雑な表情だ。

这么说道的帕克斯,露出了一副无法形容的表情。

和憧憬、怀念等感情不同的,复杂的表情。

 

 だから、知りたかったのかもしれない。

 彼にとって、この場所がどんな場所なのか。

 彼にとって、父親とは、どんな存在なのか。

所以,我才可能想知道。

对他而言,这里是什么样的地方。

对他而言,父亲是什么样的存在。

 

「それにしても、君がこんな所を好むなんて、意外だったよ」

【不过话说回来,没想到你会喜欢这种地方啊,有点意外】

 

 知りたかったが、直接は聞かなかった。

 僕に勇気がなかったのだろう。

虽然我很想知道,但并没有直接问他。

可能是因为我没有这个勇气吧。

 

「こんな所? 君はここが、どういう場所だと思うんだい」

【这里?你觉得这里是什么样的地方】

 

 逆にそう聞かれ、僕は一瞬、答えに詰まった。

 僕は故郷である魔法都市シャリーアの奴隷市場には、足を踏み入れたことがない。

 昔、兄と姉と一緒に遊び半分で侵入してみようとしたが、母に見つかってこっぴどく怒られてからは、一度もだ。

 興味がなかったと言えば嘘になるが、パックスのような賢く貴い男が好んでくる場所とは思えなかった。

我被反问了,一瞬,我有些发愣。

我从未去过我的故乡——魔法都市夏利亚的奴隶市场。

以前和哥哥还有姐姐抱着玩耍的心态想要进去,但被妈妈发现后,狠狠地骂了一顿,从此再也没靠近过那。

要说没有兴趣肯定是骗人的,但我不认为这里会是像帕克斯这样聪明高贵的人喜欢的地方。

 

「ここは……悪い場所さ。悪人が支配している」

【这里……是邪恶的地方。被恶人支配的地方】

 

 だから、周囲を見て、そう言った。

 まずもって、販売者のガラが悪い。

 上半身ハダカで刺青をしている者、傷が付いている者、不機嫌そうに周囲を睨みつけているもの。

 それから売り物である奴隷は、健康状態が悪い。

 陽の下にさらされた奴隷たちは、病気にこそ見えないが、満足にご飯を食べていないのがわかる。

 それから場所が悪い。

 スラムに流れるドブ川からは、何かが腐ったような匂いがする。きっとそのまま水を飲めば、腹を下すか病気になるだろう。衛生状態も劣悪だ。

 そして、こうした場所でこそこそと奴隷を買うような貴族や王族も、決して善良な人間とはいえない気がする。

所以我看了看四周,这么回答到。

不管怎么样,贩卖者的外表很恶劣。

上身赤裸纹着刺青的人、受了伤的人、一脸不高兴地瞪着周围的人。

还有作为“商品”的奴隶的健康状态很差。

暴露在阳光下的奴隶们,虽然看起来不像是有什么病,但可以看得出他们并没有好好吃过东西。

以及地方太差了。

从贫民窟的沟渠里,散发着什么东西腐烂了的味道。若是这么直接饮用这里的水,肯定会喝坏肚子生病的吧。卫生状态也恶劣。

最后,来到这种地方偷偷摸摸地打算购买奴隶的贵族啊王族们,看起来也决称不上善类。

 

「悪か……まあ、良い場所ではないよね」

【邪恶吗……嘛,的确不是什么好地方】

 

 パックスはそう言いながら、歩き始めた。

 奴隷を見ながら、商人を見ながら、そして奴隷を買うため真剣に奴隷を見ている客を見ながら。

帕克斯这么说道,迈开了脚步走了起来。

他看着奴隶,看着商人,以及看着为了购买奴隶而认真地看着奴隶的客人说道。

 

「でも僕の父上は、こういう場所が好きだったらしい」

「らしい?」

「僕が生まれた時には、父はもう死んでいたからね。父上の声は聞いたことはないし、顔も肖像画でしか見たことがないんだ」

「……そうなんだ」

【但是,我的父亲,好像喜欢这里】

【好像?】

【我出生的时候,父亲已经死了。所以我没听过父亲的声音,脸也只在肖像画上看过】

 

 彼は普段、あまり身の上を語らない。

 だから父親がすでに死んでいることを聞いたのも、その日が初めてだった。

 まあ、薄々感づいてはいたけれども。

他平时不太会谈论自己的身世。

所以那天也是我第一次知道他的父亲已经死了。

嘛,虽然我隐隐约约也感觉到了。

 

「奴隷市場のどういう所が好きだったのかはわからないけど、父上よく城を抜け出ては、こういう場所に足を運んでは、何か問題を起こしていたらしい」

「へえ」

「でも、最後にはそういう場所の連中をまとめて、支配して、自分の物にしたんだって聞いた」

【虽然我不知道父亲他喜欢奴隶市场的哪里,但是好像父亲他常常从城里溜出来,来到这种地方,并引起了些问题】

【喔】

【但是,我听说最后他把这种地方的人全都聚集到了一起,支配他们,把他们变成了自己的东西】

 

 彼は父親のことを語りながら、遠い目をした。

 肖像画でしか見たことのないという父。

 それは、僕が父を見るよりも、さらに大きく見せていたのかもしれない。

他一边讲述着他父亲的事,一边看向远方。

只从肖像画上见过的父亲。

比起我对我父亲的憧憬,他对他父亲的感情可能还要更重些吧。

 

「一度、僕の教育係の男に、なんで父上がそんな場所にこだわったのかってしつこく聞いたことがあったんだ。そしたら彼は言葉を濁していたけど、最後にはこう言ったんだ。『お父上は、国では決して好かれてはいなかった。だからスラムに居場所を見つけたのではないか』ってね」

【曾经,我追问过负责教育我的男人,为什么父亲这么执着于那种地方。然后他的回答开始变得含糊起来,但最后他是这么说的“您的父亲并不被国家所喜爱。所以可能在贫民窟里找到了归属感吧”这样】

 

 彼の父は、元はシーローン王国という国の王子だったという。

 呪いのせいか生まれつき背丈が小さく、そのことで素行も悪くなり、疎まれ、王家でもミソッカス扱いされていたのだとか。

 そんな彼は外に居場所を見つけたのは、必然だったといえよう。

他的父亲是原本一个名叫希隆王国的王子。

不知是否是因为诅咒的原因,他从小就长得很矮小,为此他的品行也变得恶劣,被人疏远,王家也被他当作废物看待。

这样的他,在外面找到属于自己的地方,也应该说是必然吧。

 

「父だけじゃないんだ。祖母は奴隷の出身だと聞いた。王竜王国の国王だった祖父が、どういうつもりで祖母を買ったのかはわからないけど、祖母は祖父の慰みものになり、母が生まれた。母は当然、奴隷との子供ということで疎まれた」

【不光是父亲。我的祖母好像原本也是奴隶出生。我的祖父,就是王龙王国的国王,虽然我不知道祖父出于什么理由买下了祖母,但祖母变成了祖父的“消遣”,并且生下了母亲。母亲因为是祖父和奴隶的孩子,所以当然也被人疏远了。】

 

 彼の祖母は、生まれつき青い髪を持っていたという。

 青い髪の種族といえばミグルド族だが、その血が流れているのか、それとも別の魔族の血なのか、はたまた何も関係なく、単に生まれつきそうだったのかは、彼の話からはわからない。

 ただ、その髪は娘に、そして息子へと遺伝した。

 奴隷の子孫という烙印と共に。

他的祖母,出生时便是一头蓝发。

说到蓝发就只有米古鲁德族,但到底是否留有米古鲁德族的血,还是说是别的魔族的血,又或者说和这些都没关系,只是天生就是这样,从他的话里我并不能得知。

但是,这“蓝色”从女儿,遗传给了她的儿子。

和奴隶的子孙这一烙印一起。

 

「そして僕もまた疎まれた。けど、祖父のことは恨んでいないよ。祖父は母を娘と認め、ちゃんと育ててくれたからね」

【然后我也被人疏远。但我并不恨祖父。因为祖父认同母亲是他的女儿,并抚养母亲长大】

 

 彼はそう言うと、立ち止まった。

 丁度、奴隷市場の真ん中で。

他说完便停下了步伐。

正好,走到了奴隶市场的正中央。

 

「父は奴隷市場に居場所を見つけ、母は奴隷の子供だった」

【父亲在奴隶市场找到了属于自己的地方,母亲是奴隶的孩子】

 

 周囲には、各奴隷商人が好き勝手に奴隷を見せ、売り文句を吐いている。

 すえた匂いが周囲から漂い、下卑た気配がそこかしこに充満していた。

在他的周围,各个奴隶商人随意地展示自己的奴隶,讨价还价。

四周还弥漫着酸臭的味道、下流的气息。

 

「だからかな。奴隷市場ここは汚くて、臭くて、とても良い場所じゃないのはわかるんだけど。でも、僕には悪とは思えないんだ」

【可能因为这些原因。虽然我明白奴隶市场很肮脏,充满着恶臭,绝对说不上是什么好地方。但是,我并不觉得这里很邪恶】

 

 パックスは苦笑しながらそう言った。

帕克斯苦笑着说道。

 

「まあ、善でも悪でもいいんだ。奴隷は良い制度とはいえないが、禁止してもこの通りだ、かといって放置もいけない、きちんと管理し整備しなければ不幸な者が増える。僕が将来、自分の領地を持ったら、否が応にもこんな場所はできてしまうだろう。それをきっちり管理しよう、悪人の支配する場所にはならないようにしようと思ったら、どういう場所かを知っておくべきだ。だから、ここに来るのは、勉強なのさ」

【嘛,善也好恶也好都无所谓。奴隶制度说不上是什么好的制度,但哪怕明令禁止也会像这样暗地里进行交易,但虽说如此也不能放着不管,如果不好好地管理整备的话,不幸的人就会增加。等我将来有了自己的领地之后,不管愿不愿意都会出现这样的地方吧。所以我打算好好地管理,让它不变成被恶人支配的地方。为此我需要了解奴隶市场究竟是个什么样的地方。所以我来这里是为了学习。】

 

 パックスは苦笑しつつ、肩をすくめた

 彼にとって、奴隷市場は悪ではないのだ。

 もちろん奴隷も悪ではない。

 もし悪であるなら、彼の存在も、きっと悪になってしまうのだろう。

帕克斯一边苦笑一边耸了耸肩。

对他而言,奴隶市场并不是“恶”。

当然奴隶也不是“恶”。

如果是“恶”的话,那他的存在,也一定会变成“恶”吧。

 

「勉強、か……」

【学习,吗……】

 

 彼は自分の存在を肯定したかったのだろうか。

 それとも、疎まれていた父や母の存在を肯定したかったのだろうか。

 僕にはわからない。

 ただ、一つ、わかる事があった。

 彼には何か、大きな目的があるんだ、ってことだ。

 じゃなきゃ、王竜王国から遠く離れた国に留学なんかしないし、その国の奴隷市場を見学したりなんかもしない。

他可能是想要肯定自己的存在吧。

还是说,想要肯定被人疏远的父亲还有母亲的存在?

我并不知道。

但是,我只知道一件事。

他有着什么巨大的目的。

不然的话,他也不会特意从王龙王国这么远的地方来到这里留学,也不会来视察这个国家的奴隶市场。

 

「君は嫌かい? こういう場所にくるのは」

「……好きじゃないけど、勉強なら付き合うさ」

【你不喜欢吗?这样的地方】

【……不喜欢,但是如果为了学习的话,我可以陪你一起】

 

 僕にはパックスが眩しく見えた。

 正義の味方になるという夢を諦め、何の目的もなく学校生活を送っていた僕には、彼がとても羨ましかったのだ。

我突然觉得帕克斯变得很耀眼。

在放弃了正义的伙伴的梦想,毫无目的地过着学校生活的我看来。我非常地羡慕这样的他。

 

■ ■ ■

 

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Comments
已有 3 条评论 新浪微博
  1. MiyanokoMizuho

    先留名,更新的超快啊,简直不敢相信这翻译速度

    2016年9月14日 13:16 回复
    • r13l

      [笑cry]瞬间打了自己脸的感觉……今天更不了了,一天都在外面,没时间翻。

      2016年9月14日 18:37 回复
  2. 感谢翻译,很喜欢无职这本小说

    2016年9月13日 23:07来自移动端 回复
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